チェンソーマンの登場キャラクターであるレゼはカフェ【二道】でバイトする少女です。
しかし、それは仮の姿でホントの姿は、デンジの心臓を狙うソ連の刺客です。
作中ではマキマを除けばデンジが恋をした唯一のキャラクターとなっています。
そのレゼとデンジを中心とした「レゼ編」では、普段の笑顔な彼女からは想像できないような悲しいエピソードと残酷な結末が描かれ、読者の目を釘付けにしました。
今回はそんなレゼのエピソードを徹底的に解説していきます!
それではいってみましょう!
チェンソーマンレゼの本当の気持ちとは?
冒頭でも話しましたがレゼはカフェ【二道】でバイトする女の子ですが、本来の姿はデンジの心臓を狙うソ連からの刺客になります。
デンジとレゼは普通の若者がするであろうデートを楽しみました。
若い2人の甘い恋…。
ノスタルジックな雰囲気が漂う切ないレゼとの恋は読者の間でも人気です。
でもこの恋には大人の事情が大きく絡んでいました。
#チェンソーマン【公式】Twitterのフォロワーが27万人を突破しました!
応援ありがとうございます。
【フォロワー27万人突破記念】として今回はデンジが恋した爆弾少女 #レゼ のアイコンをプレゼント!
次は、28万人突破であたらしいアイコンをプレゼントします。 pic.twitter.com/PvfmcE7nQe— チェンソーマン【公式】 (@CHAINSAWMAN_PR) April 19, 2021
デンジとの出会い
レゼとレンジは雨が降る中、電話ボックスの中で2人は出会いました。
すでに中にいたデンジの顔を見て「死んだうちの犬に似てる」と唐突に泣き出すレゼを慰めようとしてデンジは花を吐き出して渡します。
それを受け取った人の顔を見てデンジは一目で恋に落ちました。
その後、お花のお礼と称してバイト先のカフェ【二道】に誘われたデンジはレゼよりも早くカフェに到着します。
そんなデンジの下心を見透かしているのか、ふーんと意味ありげに微笑みコーヒーをご馳走しデンジの隣に座り込みます。
デンジの名前をたくさん口にして極め付けには「デンジくんみたいな面白い人初めて」と笑いかけます。
デンジは「確定で俺のこと好きじゃん」と心の中で叫び最愛のマキマに助けを求めますが、既に落ちているように見えます。
マキマ・パワー・姫野先輩と一癖も二癖もある女性キャラばかりのチェンソーマンの中で、一見普通そうで人懐っこいレゼにデンジ同様グラッときた読者も多いのではないでしょうか。
デンジとマキマとレゼの間で揺れに揺れ下着姿の妄想をする少年漫画展開に皆さんならどちらを選びますか?
夜の学校探索デート
レゼのバイト先に1週間通い詰めて仲良くなったデンジは、「レゼとなら学校へ行きたかったかな」と話し2人で「夜の学校探検」をすることになります。
夜の学校では学校に通ったことのないデンジに対して、レゼが黒板に問題を変えたり英単語を教えたり夜のプールで泳ぎ方を教えたりします。
夜のプールでレゼが下着も全部脱いで「デンジ君の知らないことできないこと私が全部教えてあげる」と語りかけるシーンは、かなりのインパクトでした。
教室ではデンジが小学校に通ってないことを「なんか・・・ダメじゃない?十六歳ってまだ全然子供で普通は受験勉強したり部活頑張って友達と遊びに行って・・・それなのにデンジ君は悪魔を殺したり殺されそうになったり今いる公安っていう場所は本当にいい場所なの?」と心配するレゼですが、これはデンジだけに向けての言葉ではありません。
レゼはデンジと同様に国の管理上置かれ実験と任務だけの生活を送っているモルモットと呼ばれる実験体の生き残りでした。
そのため夜の学校探検デート中にデンジと自分を重ね合わせていたのではないでしょうか。
レゼの最後
2人の戦いが終わった後、レゼはデンジ対して「全部演技で嘘だった」と言い「時間をかけすぎて失敗したから一人で逃げる」と話してその場を立ち去ろうとします。
その時デンジに「一緒に逃げよう」と提案されたレゼですが、最初は東北方面で一人で逃げるため新幹線に乗ろうとしていました。
ですが、「デンジと出会った時に渡された花」と同じ種類の花を駅前で渡されたことで気持ちが変わり変装を解いてデンジの待つ【カフェ二道】へと移動します。
カフェ二道に近づくにつれレゼの頬の赤みが現れてデンジと遊んでいたときのような表情に変わっていく表情が印象的です。
こうしてカフェまであと少しというところまで辿り着くのですが、突然レゼの元にネズミの大群が現れます。
するとネズミの大群の中からデンジの上司であるマキマが現れ「わたしも田舎のねずみが好き」と話しかけられます。
「田舎のネズミと都会のネズミ」はデンジとレゼが学校デートの際にしていた話ですが、このマキマセリフによってマキマが小動物を使って2人の会話を盗聴していたことがわかります。
デンジの「いつものカフェで待っている」という言葉を浜辺の虫やヤドカリで聞いていたため待ち伏せていたのでしょう。
ここで即座にピンを引き抜こうとしたレゼですが、その腕は天使の悪魔の武器によって切り落とされて胸をやりで貫かかれてしまいます。
残った腕でピンを引き抜こうとするレゼでしたがそれをマキマが優しくて邪魔してレゼはデンジの後ろ姿を眺めながら死んでしまいます。
そんな事態に気付かないデンジはレゼのために花束を用意してカフェ二道で待ち続けますが、レゼがマキマミ殺されてしまったためにその恋は終わりを告げました。
そんな傷心したデンジの元にパワーが現れ「デンジの持つ花をワシに差し出せ!」とはしゃぎます。
するとデンジは花を食べ始め悲しい湿っぽい空気を打ち壊してレゼは幕を閉じました。
デンジへの好意は演技だったのか
レゼ編は【人狼JIN-ROH】という押井守監督のアニメ映画を参考にしていると、作者の藤本タツキ先生が明かしています。
人狼は治安部隊の青年が反政府ゲリラだった女性【圭】と出会い、恋をするものの実はその女性は公安が治安部隊を排除しようと主人公に仕掛けたハニートラップで・・・という内容の映画です。
チェンソーの悪魔の心臓を持つ日本のデビルハンターのデンジとロシアの工作員であるレゼが任務で接触し、ハニートラップを仕掛けてきたという設定がよく似ていますね。
元ネタである人狼の圭は最初は命令で主人公に接触していましたが、次第に主人公を本気で好きになりレゼと同じように逃亡を提案していました。
本当に気になる方はぜひ【人狼】をチェックしてみてください。
この作品が元ネタになっていることを考えると、本当にレゼはデンジのことを好きになっていて真剣に自分と逃げようと提案していたのではないかと考察できます。
浜辺で「時間をかけすぎた」と言っていたのは「幾度と会ったデンジを殺す機会を見逃し何度も会う中で本当に好きになってしまった」ということを示しているのではないでしょうか
作中で歌った歌の意味
デンジと夜の学校探索デート中、学校の中でトイレのためにデンジと離れたレゼは、デンジの心臓を狙う別の刺客に襲われますがその武器を持った男を素手で返り討ちにします。
その際レゼはロシア語の歌を歌いながら絞め殺していました。
これはレゼがロシアからの刺客であることを読者に明示するシーンですが、この歌が一体どういう意味なのか?
翻訳して歌詞の意味を調べてみました。
День моего свидания с Джейн Все готово
ジェーンとデートの日だ、準備はできている Утром мы пойдем вместе в церковь 朝から一緒に教会に行こう Мы будем пить кофе и есть омлеты в кафе カフェでコーヒーとオムレツをいただこう После того как мы прогуляемся в парке 公園を散歩した後は、 Мы пойдем в аквариум и увиде любимых Джейн, дельфинов и пингвинов 水族館に行ってジェーンの大好きなイルカやペンギンを見よう После обеда мы отдохнем 昼食の後は休憩しよう Итак, что мы сделали утром Мы будем говорить об этом пока не вспомним Мы не вспомним さあ、今朝は何をしたか、思い出せるまで話し合おう И ночью мы будем спать в церкви そして夜は教会で眠ろう |
歌詞の中では何度も教会に行ったり、朝のことを忘れたりしているのが少し不可解ですがパッと見は普通の恋愛の歌です。
ただ朝と夜に教会に行っていることから生まれてから死ぬまでを歌っていると解釈することもできます。
最愛の女性ジェーンと出会いそして2人で何気ない生活を重ねながら死んでいくそんな美しくも悲しい歌のようにも思えます。
ロシアの実験体として生まれそのための生活だけを取っていたレゼは、こうした思い出せないような平凡な日にちを好きな人と重ねていく人生を送りたかったから憧れを込めて歌ったのではないでしょうか。
デンジに都会と田舎のネズミの話をしたときもレゼは田舎のネズミになりたがっていたので、本当はソ連から逃げ平穏に暮らしたいという願望があったのだと考察できます。
もしレゼがカフェにたどり着いていたら
もしレゼがに殺されずカフェについていたら、デンジとレゼは結ばれて一緒に逃亡生活を送っていたと考察されます。
その理由はレゼとデンジそしてカフェという構図が【二人のティータイム】という、恋愛小説に似ていておそらくこの話をオマージュしたと考えられるからです。
二人のティータイムに出てくる主人公の名前は【ジェーン】で、これはレゼ編の第43話のタイトルそしてレゼが歌っていた歌に出てくる女性の名前と同じです。
二人のティータイムはカフェで出会った2人が次第に惹かれあい最後まであったカフェで結ばれるごく普通の恋愛小説です。
レゼとデンジはカフェで仲良くなり最後の待ち合わせ場所も出会ったカフェに設定していました。
もしレゼがマキマに捕まることなくカフェにたどり着いていたら、二人のティータイムのように結ばれていたのではないかとどうしても考えてしまいます。
しかし仮に結ばれていたとしてマキマの手で二人とも殺されていたでしょうね。
まとめ
チェンソーマンの中でも人気の高いレゼ編は、切ないラストとなっています。
最初はデンジがレゼの誘いを断り、デンジの誘いを今度はレゼは断り、2人の想いはすれ違ってしまいました。
まだ若い2人が生きてきたこれまでの辛さを思うと苦しくさえなりますね。
レゼは憧れていた田舎を目指していましたが、その途中でマキマたちの手で命を落とすことになります。
デンジに「逃げよう」と言った言葉は本心だったのではないでしょうか。
レゼの本当の願いは、自由で平和な世界を生きることだったのでしょう。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
コメント